アシックスのランニングシューズは、同じブランド内でも驚くほど重量差が大きく、最軽量クラスのレーシングモデルと、安定性やクッション性を重視したデイリートレーナーでは、片足で100g以上の差が出ることがあります。
そのため、何となく人気モデルを選ぶよりも、まずは「どのくらい軽いのか」を把握してから、自分の走力や用途に合うシリーズへ絞り込むほうが、失敗の少ない選び方になります。
ただし、ランニングシューズは軽ければ必ず正解というわけではなく、厚底の反発感、プレートの有無、安定機能、足入れの柔らかさなどによって、同じ10g差でも体感は大きく変わります。
とくにアシックスは、METASPEEDのようなレース特化モデル、MAGIC SPEEDやS4+ YOGIRIのようなスピード志向モデル、NOVABLASTやGEL-CUMULUSのような日常使いしやすいモデル、GEL-KAYANOやGT-2000のような安定系まで、役割がはっきり分かれているブランドです。
ここでは、アシックス公式で公開されている重量情報をもとに重さを比較しながら、どのモデルがどんなランナーに合うのか、数字だけでは見えにくい違いまで含めて整理します。
アシックスランニングシューズの重さ比較一覧
まずは、アシックスの主要ロードモデルを重量順に並べて、全体像をつかむのが近道です。
ここで見ておきたいのは、単なる軽い順だけではなく、軽さと引き換えに何を削り、逆に何を足しているのかという設計思想です。
たとえば、200g未満のモデルはレースやスピード走で強みを出しやすい一方で、脚づくりのジョグや疲労抜きには硬く感じることがあります。
反対に、250gを超えるモデルは数字だけ見ると重く感じても、足を守りながら距離を踏みやすいので、日々の練習では結果的に使いやすいケースが少なくありません。
| モデル | 参考重量 | 位置づけ | 向く用途 |
|---|---|---|---|
| METASPEED RAY | 約129g | 超軽量レーシング | 最速狙いのレース |
| METASPEED SKY TOKYO | 約170g | ストライド型レース | フルマラソン本番 |
| METASPEED EDGE TOKYO | 約170g | ピッチ型レース | フルマラソン本番 |
| MAGIC SPEED 5 | 約196g | プレート系スピード | テンポ走とレース |
| HYPER SPEED 5 | 約210g | 軽量フラット寄り | 流しと短めレース |
| SUPERBLAST 3 | 約239g | 高反発ロング走 | 距離走と普段履き |
| S4+ YOGIRI | 約240g | 安定寄りプレート | サブ4前後の本番 |
| NOVABLAST 5 | 約255g | 弾むデイリー | 日常練習全般 |
| GEL-CUMULUS 28 | 約259g | 万能デイリー | ジョグから距離走 |
| GT-1000 14 | 約265g | 軽量安定系 | 安定重視の普段履き |
| GT-2000 14 | 約270g | 中核安定系 | 長めの練習 |
| GEL-NIMBUS 28 | 約281g | 高クッション | 回復走とロング走 |
| GEL-KAYANO 32 | 約300g | 高安定クッション | 長距離の安心感重視 |
なお、重量は公開地域や計測サイズの違いで多少の差が出るため、ここでは比較の目安として捉え、序列と役割の違いをつかむことを優先すると判断しやすくなります。
METASPEED RAYは約129gでシリーズ最軽量クラス
アシックスの重さ比較で最初に目を引くのがMETASPEED RAYで、約129gという数字は一般的なランニングシューズの感覚からすると別格の軽さです。
このモデルは、単に軽いだけでなく、トップスピード域で足運びの鋭さを引き出すために作られており、脚を前へ投げ出す感覚よりも、接地時間を短くして素早く押し出す走りと相性が出やすい一足です。
フルマラソンで自己ベスト更新を狙う上級者や、フォアフット寄りで接地が明確なランナーには魅力的ですが、脚力が足りない段階で使うと着地のシビアさや接地の忙しさが先に目立つことがあります。
そのため、軽さだけを理由に選ぶのではなく、普段からスピード練習に慣れていて、薄さやレスポンスの鋭さを武器に変えられる人向けと考えるのが現実的です。
アシックス内で最軽量を最優先したいなら最有力候補ですが、汎用性まで求めるなら次に挙げるMETASPEED SKY TOKYOやEDGE TOKYOのほうが扱いやすいと感じる人も少なくありません。
METASPEED SKY TOKYOは約170gでストライド型の本命
METASPEED SKY TOKYOは約170gと十分に軽く、それでいてRAYほど尖りすぎていないため、アシックスのレースモデルの中では現実的な本命になりやすい存在です。
特徴は、ストライドを広げながらスピードを上げる走りに合わせた設計で、反発を受けて前へ伸びていく感覚を得やすく、後半までペースを保ちたいフルマラソンでも武器になります。
脚を大きく回して走るタイプや、接地から抜けまでを長く使う感覚があるランナーには、とても相性が出やすく、数字以上に推進力のある軽快さを感じやすいモデルです。
一方で、歩数を増やして刻むタイプの人が履くと、軽さは魅力でもフォームのリズムが少し合いにくいことがあり、その場合は同重量帯のEDGE TOKYOへ振ったほうが自然に走れる可能性があります。
重さだけで見ればRAYのほうが軽いですが、フルマラソン本番での総合力まで考えるなら、SKY TOKYOは「軽さとクッションと反発のバランスが高い」選択肢としてかなり強いです。
METASPEED EDGE TOKYOは約170gでピッチ型に合いやすい
METASPEED EDGE TOKYOも約170gで、数字上はSKY TOKYOと並ぶ軽量モデルですが、体感の方向性はかなり異なります。
こちらは、ストライドを大きく伸ばすよりも、テンポよく回転数を上げてペースを作るピッチ型ランナー向けに寄せられており、接地のリズムを崩さずに加速しやすいのが魅力です。
同じ170g前後でも、走りのタイプが合えば「こちらのほうが軽く感じる」ということが起こりやすく、数字だけでは語れないアシックスらしい作り分けが出ているモデルだと言えます。
レース後半にストライドが落ちやすく、代わりに回転数で粘るタイプの人には、SKY TOKYOよりEDGE TOKYOのほうが自然にペース維持しやすい場面があります。
軽さの絶対値ではRAYに及ばないものの、マラソン本番での再現性や使いこなしやすさを重視するなら、EDGE TOKYOは多くの市民ランナーにも現実的な候補に入ります。
MAGIC SPEED 5は約196gでプレート入門として優秀
MAGIC SPEED 5は約196gと200gを切る軽さに入りつつ、METASPEED系ほど極端にレース特化していないため、重さ比較では非常にバランスの良い立ち位置です。
カーボンプレート系の推進力を体感したいけれど、いきなり最上位レーサーへ行くのは不安という人に向きやすく、スピード練習、テンポ走、ハーフ前後の実戦まで幅広く使いやすいのが強みです。
特に、厚底の反発は欲しいが、接地感が遠すぎる靴は苦手というランナーには相性が良く、低めのスタック感もあって操作性を感じやすい一足です。
ただし、軽いから万能というわけではなく、ジョグ主体のランナーが毎日履くにはやや硬さが先に立ちやすいので、普段用と練習用を分けたい人の二足目として考えると失敗しにくくなります。
アシックスで「軽さも欲しい、でもいきなり最上位レース靴は怖い」という条件なら、MAGIC SPEED 5は重さ比較の中でもかなり現実的な着地点です。
HYPER SPEED 5は約210gで軽快さを求める練習向き
HYPER SPEED 5は約210gで、プレート系より少し重くなるものの、シンプルな軽快さを求める人には非常に見やすいモデルです。
構造が比較的素直で、接地の感覚を自分で作りやすいため、流しやインターバル、短めのレース、テンポのある練習に合わせやすく、足運びの確認にも向いています。
最近は高反発厚底が主流ですが、反発が強すぎるとリズムを作りにくいランナーもおり、そうした人にとっては、HYPER SPEED 5のような軽量で扱いやすいモデルの価値はまだ高いままです。
一方で、クッションの厚さや長距離での脚保護はSUPERBLAST 3やNOVABLAST 5ほど強くないため、30km走や疲労が溜まる局面まで一足で済ませたい人には物足りなさも出ます。
数字だけ見るとMAGIC SPEED 5よりやや重いですが、構造のシンプルさによって軽く感じる人もいるので、脚で走りたいタイプのランナーには十分比較候補になります。
S4+ YOGIRIは約240gで安定感を残したスピード系
S4+ YOGIRIは約240gで、軽量レーシングほどのインパクトはないものの、プレート搭載モデルの中では安定性と扱いやすさのバランスが目立つ一足です。
位置づけとしては、サブ4前後を目指すランナーに向きやすく、速さだけでなく、レース後半でもフォームを崩しにくい安心感を求める人に合いやすいモデルです。
同じプレート系でもMAGIC SPEED 5よりガチガチの速さ一点張りではなく、接地の安定や着地時の不安感の少なさに価値を感じる人には、むしろこちらのほうが結果につながることがあります。
ただし、軽さ優先で選ぶと239gのSUPERBLAST 3や196gのMAGIC SPEED 5に目が行きやすいので、S4+ YOGIRIは「数字よりもレース再現性を買うモデル」と理解したほうが選びやすいです。
アシックス内で、軽すぎるレーシングシューズは怖いが、普通のジョグ用では物足りないという中間層にとって、S4+ YOGIRIは非常にちょうどよい立ち位置に収まります。
SUPERBLAST 3は約239gで厚底のわりにかなり軽い
SUPERBLAST 3は約239gで、見た目のボリュームから想像するより明らかに軽く、アシックスの重さ比較では「厚底なのに軽い」を最も実感しやすいモデルです。
長い距離でも脚を守りながら進ませやすく、ジョグ、ロング走、ペース走、マラソン練習まで一足で広くカバーしやすいため、使用頻度の高いシューズとしてかなり優秀です。
レーシングシューズほどの鋭さはなくても、クッションの量に対して軽量なので、毎日の練習で数字以上の走りやすさを感じやすく、距離を踏む人ほど良さが出やすいモデルでもあります。
一方で、接地感のダイレクトさやスピードの切れ味を最優先する人には、MAGIC SPEED 5やMETASPEED系のほうが明快なので、用途をどこに置くかで評価が変わります。
それでも、アシックスで一足だけ選んで幅広く使いたいなら、重さ、反発、クッション、練習対応力の総合点が非常に高く、比較表で見ても外しにくい存在です。
NOVABLAST 5は約255gで弾みのある万能デイリー
NOVABLAST 5は約255gで、数字だけ見ると軽量シューズとは言い切れませんが、日常練習用としては十分軽快で、クッションの弾みが気持ちよく出るモデルです。
アシックスの中では、楽しく走れる感覚を重視した代表格で、ジョグでもペースアップでも反応しやすく、レベルを問わず手に取りやすいのが大きな魅力です。
SUPERBLAST 3より価格を抑えつつ、しっかり反発を感じたい人や、GEL-NIMBUSほど柔らかすぎると前に進みにくいと感じる人には、NOVABLAST 5がちょうどよく収まりやすいです。
ただし、接地の安定感ではGT系やGEL-KAYANO系に劣るため、疲れてフォームが崩れやすい人や、着地のブレを抑えたい人は、軽さより安定性を優先したほうが満足しやすくなります。
重さ比較で見ると中間帯ですが、実際の使い勝手はかなり広く、最初の一足としても二足目の主力としても選びやすい、アシックスらしい人気モデルです。
GEL-CUMULUS 28は約259gでバランス重視の優等生
GEL-CUMULUS 28は約259gで、NOVABLAST 5に近い重量帯にありながら、履き味はもう少し落ち着いていて、幅広い練習へ合わせやすい優等生タイプです。
軽快さを強く押し出すというより、着地から蹴り出しまでを自然につなげる感覚があり、速すぎないジョグから距離走まで、日々の積み上げに向いています。
クッション感はあるものの、GEL-NIMBUSほど厚くはなく、SUPERBLAST 3ほど高反発でもないため、極端な個性を避けたい人にとっては非常に選びやすい中庸の一足です。
その反面、履いた瞬間にわかる強烈な弾みや、レースで武器になる鋭さを求める人には印象が穏やかに感じられることもあり、刺激の強さを求める人には少し地味かもしれません。
それでも、重さ比較で迷ったときに「軽すぎず重すぎず、クセも強すぎない」基準点として見られるモデルなので、アシックス内の全体バランスを理解するうえで外せない存在です。
重さ別に選ぶならどのモデルが合うか

一覧を見ても、実際には「何gなら自分に向いているのか」がわからないと選びきれません。
そこで大まかに、200g未満、200g台前半、250g以上の3つに分けると、アシックスのラインアップはかなり理解しやすくなります。
もちろん境界線は厳密ではありませんが、どのくらいの軽さを日常で扱えるかは、走力や練習頻度、レース経験で大きく変わります。
自分に合わない軽量モデルを選ぶより、少し重くても使いこなせるモデルを選んだほうが、結果的に練習量も積めて満足度は高くなりやすいです。
200g未満はレースやスピード練習を優先したい人向け
200g未満の領域は、アシックスでは明らかにスピードを意識したゾーンで、METASPEED RAY、METASPEED SKY TOKYO、METASPEED EDGE TOKYO、MAGIC SPEED 5がここに入ります。
この帯の良さは、脚の回転を上げやすく、ペースが上がったときにシューズの存在感が邪魔になりにくいことですが、そのぶん普段のジョグには硬さやシビアさが出やすい傾向もあります。
- 記録狙いの本番ならMETASPEED系
- プレート入門ならMAGIC SPEED 5
- 軽さ最優先ならMETASPEED RAY
- タイプ適合重視ならSKYとEDGEを分ける
普段から月間走行距離が少ない人や、まだフォームが固まっていない初心者がこのゾーンをメインにすると、速く走る日には気持ち良くても、日常では使いどころが狭くなることがあります。
そのため、200g未満は「主力の一足」よりも、「勝負用」「刺激入れ用」「スピード練習用」として考えると、数字の魅力と現実の使いやすさのバランスを取りやすくなります。
200g台前半は速さと実用性の両立を狙いやすい
200g台前半は、HYPER SPEED 5、SUPERBLAST 3、S4+ YOGIRIあたりが中心で、アシックスの中では最も迷いやすく、同時に最も実用的な重量帯です。
このゾーンは、軽さの恩恵を感じやすい一方で、クッションや安定感もまだある程度残せるため、練習でもレースでも役割を持たせやすいのが強みです。
たとえば、軽快さ重視ならHYPER SPEED 5、ロング走の万能性ならSUPERBLAST 3、レース再現性と安定感ならS4+ YOGIRIというように、同じ240g前後でも性格はかなり変わります。
重さ比較だけで序列を決めると見落としやすいのですが、この帯は「どれが最軽量か」よりも、「何を残した軽さか」を見たほうが失敗しません。
一足で広く使いたい人にとっては、実はこの200g台前半がもっとも満足度の高い領域になりやすく、アシックスの強みもここに集まりやすいです。
250g以上は日常練習のしやすさを重視したい人向け
250g以上になると、NOVABLAST 5、GEL-CUMULUS 28、GT-1000 14、GT-2000 14、GEL-NIMBUS 28、GEL-KAYANO 32など、日常で使いやすいモデルが一気に増えてきます。
この帯の魅力は、足を守りながら距離を踏みやすいことと、疲労がある日でも無理に走りを作らなくてよい安心感があることです。
数字だけを見ると重く見えますが、足当たりの柔らかさ、接地の安定性、フォームのブレにくさが加わることで、長い練習ではむしろ快適に感じる場面が多くなります。
特に、初マラソンを目指す人や、週に何度も走る人、膝や足首への負担を減らしたい人は、このゾーンのほうが継続しやすく、結果として走力向上につながりやすいです。
軽量モデルに憧れがあっても、まずは250g前後の扱いやすい一足で練習を安定させ、必要に応じてレース用を別に足す形のほうが、アシックス選びでは成功しやすい流れです。
クッション系と安定系は重さでどう違うか
アシックスの重さ比較で見落とされがちなのが、同じ250g台から300g台でも、クッション系と安定系では重くなる理由が違うという点です。
クッション系は、反発や衝撃吸収のためにフォーム量を増やした結果として重量が上がりやすく、安定系は、着地のブレを抑える構造やサポート機能が加わることで重量が増えやすくなります。
この違いを知らないまま数字だけで比べると、同じ270gでも履き味や向いているランナー像がまったく違うことに気づきにくくなります。
ここでは、厚底クッション系と安定系を分けて見ながら、どんな人がどちらを選ぶべきかを整理します。
クッション系は見た目の厚さほど重くないモデルも多い
アシックスのクッション系は、見た目のボリュームに対して重量をかなり抑えているモデルがあり、数字を見ると印象が変わることがあります。
特にSUPERBLAST 3はその代表で、厚底らしい存在感がありながら約239gに収まっており、単純な重量比較ではS4+ YOGIRIとほぼ同等の軽さです。
| モデル | 参考重量 | 特徴 |
|---|---|---|
| SUPERBLAST 3 | 約239g | 厚底なのに軽量 |
| NOVABLAST 5 | 約255g | 弾みのある万能型 |
| GEL-CUMULUS 28 | 約259g | 中庸で扱いやすい |
| GEL-NIMBUS 28 | 約281g | 柔らかさ重視 |
この表を見ると、厚底だから必ず重いわけではなく、どのフォームを使い、どんな反発と保護を優先しているかでかなり差が出ることがわかります。
クッション系を選ぶときは、重さの数字だけで敬遠せず、長距離で脚を残しやすいか、ジョグで気持ちよく走れるかという視点まで含めて判断するのが大切です。
安定系は重量が増えても走りやすさが落ちるとは限らない
安定系は一般に重量が増えやすいものの、その増えた分がそのままデメリットになるとは限らず、むしろ疲れてきた局面では安心感の差として効きやすいジャンルです。
アシックスではGT-1000 14が約265g、GT-2000 14が約270g、GEL-KAYANO 32が約300gで、サポート性が上がるほど重量も段階的に上がる構図が見えてきます。
| モデル | 参考重量 | 向く人 |
|---|---|---|
| GT-1000 14 | 約265g | 軽めの安定感が欲しい人 |
| GT-2000 14 | 約270g | 普段使いの安定性を重視する人 |
| GEL-KAYANO 32 | 約300g | 長距離で安心感を優先する人 |
軽量シューズでは着地が忙しくなりやすい人や、後半に膝が内側へ入りやすい人にとっては、こうした安定系のほうが結果的に楽に走れることも珍しくありません。
つまり、安定系の重量増は単なるマイナスではなく、フォーム維持を助ける保険料のようなものと考えると、数字への見方がかなり変わります。
疲れてから走りやすいかまで見ると評価が変わる
シューズの重さは走り出しの印象に直結しやすい一方で、実際のランニングでは、疲労が出た20km以降や週後半の脚でどう感じるかがとても重要です。
たとえば、店頭で履いた瞬間はMAGIC SPEED 5やHYPER SPEED 5の軽さが魅力的でも、長い距離ではSUPERBLAST 3やGEL-CUMULUS 28のほうが安定してペースを刻みやすい人もいます。
逆に、普段はGEL-NIMBUS 28やGEL-KAYANO 32が快適でも、レースペースへ上げた瞬間に少し重さを感じて、反発の立ち上がりで物足りなさが出るケースもあります。
そのため、重さ比較は最初のふるい分けには便利ですが、最終的には疲労時の走りやすさ、ペースを上げたときの反応、フォームが崩れたときの安心感まで含めて判断することが大切です。
重さ比較で失敗しない選び方

アシックスのランニングシューズは選択肢が多いので、軽い順だけで決めると、履きこなせないモデルを選んでしまうことがあります。
失敗を防ぐには、重さを基準にしつつ、レースペース、走り方、試走時の感触という3つの視点を足すのが効果的です。
この3点を押さえるだけで、同じ200g台でも自分に合うモデルと合わないモデルがかなりはっきり見えてきます。
ここでは、比較表を見たあとに絞り込みやすくなる具体的な見方を紹介します。
レースペースと用途から逆算して絞る
最初に決めるべきなのは、自分がそのシューズでどのペースを出したいのか、そしてレース本番で使うのか、日常練習の主力にしたいのかという用途です。
速いペースを狙う本番用なら軽いモデルに意味がありますが、ジョグ中心なのに200g未満へ寄せると、クッションや安定感の不足が先に気になる場合があります。
| 目的 | 候補 | 重さの見方 |
|---|---|---|
| 本番で記録狙い | METASPEED系 | 軽さ優先 |
| テンポ走と実戦兼用 | MAGIC SPEED 5 | 軽さと操作性 |
| 一足で幅広く使う | SUPERBLAST 3 | 厚底でも軽い |
| 日常練習中心 | NOVABLAST 5、CUMULUS 28 | 快適性重視 |
| 安定性重視 | GT系、KAYANO | 重量増を許容 |
このように、先に用途を固定すると、重さの優先度も自然に決まり、比較表を見たときに必要以上に迷わなくなります。
とくに初めてアシックスを買う人は、普段用と本番用を分けるかどうかを最初に決めるだけで、選択肢を大きく減らせます。
自分の足運びに合うモデルを選ぶ
同じくらい軽いシューズでも、ストライド型とピッチ型、接地の位置、着地時のブレの有無で相性がかなり変わるため、走り方との適合は見逃せません。
とくにアシックスは、METASPEED SKY TOKYOとEDGE TOKYOのように、近い重量でも走りのタイプで明確に履き分ける思想が入っています。
- ストライドを伸ばすならSKY TOKYO
- 回転数で刻むならEDGE TOKYO
- シンプルな軽快さならHYPER SPEED 5
- 安定を残したいならS4+ YOGIRI
- 接地のブレが気になるならGT系
数字だけで「こっちが5g軽いから良い」と決めるより、自分の走りに合うほうを選んだほうが、実際の体感ではずっと軽く、前へ進みやすく感じることが多いです。
試し履きで迷ったら、その場で軽く足踏みするだけでなく、可能なら少しペースを上げる想定で前への転がりやリズムの取りやすさを確認すると判断しやすくなります。
試し履きでは軽さより違和感の少なさを優先する
最後に重要なのが、店頭や試走で感じるフィット感で、どれだけ重量が理想的でも、甲まわりの圧迫やかかとの浮き、前足部の窮屈さがあると長く使えません。
ランニングシューズは、数値上の軽さよりも、足と靴が一体化している感覚のほうが体感に強く影響するので、違和感があるモデルは候補から外したほうが安全です。
また、厚底モデルは歩くだけだと良く見えても、走ると前へ転がりすぎることがあり、逆に軽量モデルは走ってみると想像以上に硬く感じることがあります。
重さ比較で候補を絞ったら、最終段階ではフィット、接地、足抜け、安定感の順で確認し、数字は背中を押す材料程度に使うと失敗しにくくなります。
目的別におすすめを絞るならこの考え方が便利
ここまで重量を比較してきても、最終的には「自分はどれを買えばよいのか」を一言で知りたい人が多いはずです。
そこで、初心者、サブ4前後、自己ベスト狙いという3つの目的別に、重さとの相性を踏まえた考え方を整理します。
モデル名だけを丸暗記するより、どの条件ならどの重量帯が向くのかを理解したほうが、今後の買い替えでも応用が利きます。
アシックスはシリーズ間の役割分担が明確なので、この視点で見ればかなり選びやすくなります。
初心者は250g前後の万能モデルから入ると失敗しにくい
これからランニングを始める人や、まだ週1〜2回のペースで走っている人は、重さだけで軽量モデルへ行くより、NOVABLAST 5やGEL-CUMULUS 28のような250g前後の万能モデルから入るほうが失敗しにくいです。
この重量帯は、軽快さがありつつも、足を守るクッションと日常での扱いやすさが残っているので、走る習慣がまだ安定していない時期でも使いやすさを感じやすくなります。
反対に、200g未満のモデルは魅力的に見えても、速く走る日だけしか気持ちよく使えない可能性があり、初めの一足としては用途が狭くなりやすいです。
まずは走る回数を増やせる一足を選び、その後に必要なら軽量なレース用を足すという順番のほうが、アシックスのラインアップでは王道の選び方です。
サブ4前後はS4+ YOGIRIかSUPERBLAST 3が現実的
サブ4前後を目指す層は、重さだけを追って最上位レーサーへ行くよりも、S4+ YOGIRIやSUPERBLAST 3のように、軽さと安定感の両立が見込めるモデルのほうが結果につながりやすいです。
S4+ YOGIRIは約240gでプレートの推進力と安定感のバランスがあり、レース本番を見据えやすい一方、SUPERBLAST 3は約239gで練習の主力にも本番にも寄せやすい万能性があります。
サブ4前後では、単純な軽さより、30km以降にフォームが崩れにくいことや、長い練習を無理なく積めることのほうが最終タイムへ直結しやすいです。
そのため、見栄えのする最軽量モデルに飛びつくより、240g前後の扱いやすい高性能モデルを軸にしたほうが、アシックスでは満足度が高くなりやすいです。
自己ベスト狙いならMETASPEED系をタイプで選ぶ
すでに走力があり、フルマラソンやハーフで自己ベスト更新を真剣に狙うなら、重さ比較の結論はMETASPEED系が中心になります。
ただし、ここで大切なのは最軽量のRAYだけを見ることではなく、SKY TOKYOとEDGE TOKYOを自分の走り方に合わせて選ぶことです。
ストライド型ならSKY TOKYO、ピッチ型ならEDGE TOKYO、極限まで軽さを求める上級者ならRAYという整理にすると、アシックス内での選び分けがかなり明確になります。
記録を狙う人ほど、軽さの数字だけでなく、レース終盤でも自然に回せるか、反発を受け止めきれるかまで含めて選ぶべきで、タイプ適合のほうが数g差より重要です。
アシックスランニングシューズの重さ比較で迷ったらここを基準にする
アシックスのランニングシューズを重さで比較すると、最軽量はMETASPEED RAY、レース本命はMETASPEED SKY TOKYOとEDGE TOKYO、入門しやすいスピード系はMAGIC SPEED 5、万能型はSUPERBLAST 3やNOVABLAST 5、日常の安心感重視ならGEL-CUMULUS 28やGT系、GEL-KAYANO系という構図が見えてきます。
大切なのは、軽いモデルほど速い用途に向きやすく、重めのモデルほど練習や安定性に強みが出やすいという大きな流れを押さえたうえで、自分の走力と目的を当てはめることです。
一足で幅広く使いたいならSUPERBLAST 3やNOVABLAST 5、初めての一足ならGEL-CUMULUS 28やGT系、勝負用を探すならMETASPEED系というふうに、用途から逆算すると選択がかなり楽になります。
重さ比較はあくまで入り口ですが、アシックスはその数字の裏に役割がはっきりあるブランドなので、軽さの理由まで理解して選べば、自分に合う一足へたどり着きやすくなります。


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